週刊・ハルの知恵

コラム

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Vol.72「教育とブランディングとの共通点」

先日、花まる学習会の高濱代表のお話を伺う機会がありました。
(高濱代表は、天才メディアアーティスト・落合陽一主催のwebメディアに出演するなど、塾業界にとどまらない活躍で、老若男女問わず多くの人から支持されている教育者。教育業界でも一目おかれる存在です。)

「この国は自立できない大人を量産している」という問題意識から、「メシが食える大人に育てる」という理念のもと、1993年に設立された花まる学習会。
「幸福な人は自分のやりたいことをやって、与えられた枠組を疑い、客観的に自分の状況を見られる人。反対に、不幸な人は、与えられた枠組みの中でしか生きられない。だから、自分の中から湧き上がる興味や好きなことを発見できる人を、世の中に増やしていきたい。」と高濱さんは言います。枠組みありきの選択ばかりするから、いつまでも不安なままなのだそう。

たとえば就活にしても、いくら内定をもらっても、もっと良い会社にいけるかもしれないと、就活をやめない学生が最近増えているそうです。「これは、就活のランキングや大手かそうじゃないかという、社会の価値観や枠組みの中でしかものを考えられないからで、そんな子供たちを世に送り出しているのが、今の教育なのかもしれない」と高濱さん。
そんな話を聞いて、教育とは、幸せに生きるためにあるもので、同じ風景の中でも、人とは違う目線で物事を見る力があれば、人は力強く生きていくことができると、改めて気づかされました。

「見えないものをみる力、本質をつかむ力」こそ、自分の人生に生きる意味と価値を与え、自分自身をより良く生かすことにつながる――。これは私たちの仕事でもあるブランディングにも通じます。
「命のバトンを渡していく。お前たち生きろよと、絶えずメッセージを発信し続けていく。それが社会をつくっていくということ。人を育てるということ。」
スピーチの締めくくりに、高濱さんがおっしゃった言葉が、胸に刺さりました。

(千代木)

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