週刊・ハルの知恵

コラム

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Vol.56「救われた一言」

「98番でお待ちのお客様ぁ」
「ほぃ」と立ち上がる。
喫煙席を選んで連れていかれた席の隣には、主婦らしき女性2人。
食べ残しだらけのランチ後の会話に花を咲かせていた。

テーブルにランチメニューと重厚な通常メニューが置かれたが、見るまでもない。
心は決まっている。
「カリーバッグディッシュの150gをお願いします」
丁寧な対応で注文を受け、店員さんは厨房に伝えにいった。

タバコに火をつけた。
W主婦の会話の中身は、よくある遺産相続のもめごと。
一方的に耳に入ってくる。

タバコを灰皿に押し付けたころ、
「お待たせしましたー、カリーバッグディッシュの150gです!」
と40代ぐらいの女性店員さんが、元気よくお皿を置いてくれた。
皿を自分の手元に寄せていたら、
「シャツを汚さないようにしてくださいね」
と、こっそり言い残して別のテーブルへ。

今日は白いYシャツだった。
一口ずつ、丁寧に注意してゆっくりいただいた。
その一言がなかったら、またもや家で叱られる可能性大だった。
店員さんの一言で救われた。

好きなカリーバーグのカレーも、スパイシーに美味しく進化していた。
そりゃ人気になるよね、と初1人びくドンをした44歳のおじさんは店をあとにした。(久保)

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