週刊・ハルの知恵

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こんにちは。野呂祐介です。
企業ブランディングを考える時、まず考えなければならないことは「人」についてです。
社員がいて初めて企業が成り立つ…
ところが最近は少子化の影響もあり、必要な人材が集まらない企業が数多くあります。
そこで今回、ハルにて「勝手に新卒採用委員会」を開催。
採用に悩む企業にとって何かきっかけになるようなアイデアを出したい!という思いのもと、ハルメンバーで語り合いました。

03 入社まで気が抜けない!採用した学生を離さない
「内定者懇親会」の内容とは?

こんにちは。「週刊・ハルの知恵」編集長の山田です。
内定者懇親会は、入社前の学生との関係性を深める絶好のチャンス。方法を間違えると、「ここに入社して大丈夫
かな……」と内定辞退のキケンも。ハルの考える、理想の内定者懇親会をご紹介します。

景気の波を受けてきた内定者懇親会

  • さて今回は、内定者とのコミュニケーションを図り、内定辞退を防ぐための手段の一つ、「内定者懇親会」について議論を深めていきます。さっそくですが、内定者懇親会が景気の波を受け、時代によって変わってきたことは知っていますか?
  • よく知らないんですが、景気が良かったころはそれ相応の懇親会があったんですかね?
  • そうです。ズバリ、内定者でハワイに行こう!といった懇親会です(笑)
  • えー!もはや旅行ですね(笑)何でハワイなんですか?
  • ハワイで内定者懇親会をすることの意図は、2つ。1つは、バブル時代の競争社会が起因していると考えられますね。国内と海外、どちらで懇親会を行った会社が優位かというと…
  • 海外の方が、周りに自慢できますね。
  • そう。「自分の会社はハワイに連れて行ってくれる会社」と鼻が高くなるわけです。競争社会で生きてきた学生の中には、そういう考え方の人が多かったんですね。
  • それって、一時的な満足ではないですか?
  • そうとも言い切れません。ハワイに連れて行くことによって、これから与えられるであろう福利厚生を事前に体感してもらう。これが2つ目の意図です。
  • 入社後のごほうびを実感することで、内定辞退を防ぐ意図があったんですね。
  • でもそんな豪華な懇親会、今は難しいですよね。景気も当時と比べてよくないですし…
  • 最近では、ハワイに行くような大がかりなものは聞きませんね。でも、内定者懇親会の大筋のコンセプトは変わってないと思いますよ。

面白ければOK?内定者懇親会の目的

  • 最近の内定者懇親会では、例えば、「内定者が作る自社広告」や、「選挙ポスター風の内定者自己紹介ポスター」を制作したりする会社が出てきています。気負わず楽しめることをして「面白い会社」と思ってもらうという点では、バブルの時代の内定者懇親会とコンセプトは変わっていないんじゃないかなと思います。
  • 確かに、実際に自分たちで企画や制作をすることで、会社の一員としてアイデアをアウトプットして、働くことの一端を感じさせることはできますね。
  • でも、面白いことを求めすぎると、内定者懇親会の目的から外れてしまわないでしょうか。一度、内定者懇親会を開催する目的を改めて考えてみませんか?

目的その1.企業理解を深めてもらう

  • まず、言うまでもなく、内定者に企業の理解を深めてもらうことが、内定者懇親会の大きな目的です。
  • 聞いたところによると、入社後に資格が必要になってくる企業の場合は、資格取得のための研修をするところもあるようですね。
  • 懇親会を通じて仕事を少し体感してもらったり、先輩社員に実際に会う機会を作り、その会社の雰囲気を体感してもらうということですね。
  • ただ、理解を深めてもらおうと内定者懇親会を過剰に開催するのは、賢明とはいえません。
  • というと?
  • 内定者懇親会がありすぎると「一度でも参加しなかったら、みんなに置いていかれるんじゃないか」って不安になりそうです(笑)
  • 確かにそれもそうですね…。

目的その2.内定辞退を防止する

  • 適度に懇親会を開くことで、内定者同士のコミュニケーション、一体感と仲間意識を作り、内定者辞退を防止する効果も期待できます。
  • 「内定者で山登りをする」っていうのを聞いたことがありますが、まさにその例ですね。
  • そうですね。もう一歩踏み込んで考えてみましょう。懇親会は、内容を工夫するだけでなく、開催時期を工夫することで内定辞退を防ぐこともできるんですよ。
  • 時期をいつに設定したら、どう辞退防止につながるんですか?
  • 実は、「内定式以降」が効果的なんです。
  • え、内定式を迎えたら、もう入社の意思を固めた学生ばかりなんじゃないですか?その学生に対して懇親会をしても意味がないような気がしますが…。
  • なんらかの理由で内定式に来られなかった学生や、別の会社の内定式に参加したけれどもその会社が「なにか違うな」って思った学生もいるかもしれませんよね。
  • なるほど。内定式に来なかった学生がまったく入社の意思がなくなったとは言い切れませんね。別の会社で「なにか違うな」と感じた学生にはまだアプローチできますよね。
  • はい。内情を知ってやっぱり止めておこうかなって思うこともあるっていうことです。
  • そうなってくると、自社がどんなところかを知ってもらうことも大切だし、入社後を期待させるような内容の懇親会にしないといけないですね。面白さだけを追求しすぎても良くないですけど、堅い雰囲気になると打ち解けられない。どうしたらバランスのいい懇親会が開催できるんでしょうか?

「らしさ」を意識した内定者懇親会のアイデア

  • やっぱり、その会社だけにしかないポイントを押さえた上で、「ひと工夫」がある懇親会ですよね。入りたいっていう気持ちが高まる内容がいいな。
  • 「この会社に入りたい」っていう気持ちって、どこの会社でもやっていそうな内容だと芽生えないですよね。その会社の「らしさ」が伝わる内容っていったら…。
  • 「らしさ」といえば、「企業理念」。
    それから、その会社が大切にしている「行動指針」や「社会的ミッション」、「使命」。これらを体感するワークがいいですね。

1.「らしさ=チームワーク」の場合

  • 「協力」をテーマにした企業理念を持つ会社で、非日常的なワークを行って「協力することを体感する」例を聞いたことがあります。
  • どんなワークなんですか?
  • 参加者一人ひとりに色を振りあてた後、全員に目隠しをしてもらい、その状態で同じ色を持つ人を探して集合する、っていうワークなんですが。
  • へぇ~!それは確かに非日常的ですね(笑)
  • はい。でも、そういう状況だからこそ普段よりも「協力」が体感できる空間になっているんです。
  • その場合、企業理念を体感するワークができたら、それをより具体的に落とし込むワークが継続してできます。企業理念から、「行動指針を体感するワーク」、「社会的ミッションワーク」などなど。

2.「らしさ=全社員が経営者目線」の場合

  • もうひとつ考えられるのは、「もしも自分が経営者だったら」という視点に立って考えるワークです。
  • それは、「自分が経営に携わったらやりたいこと」とか「会社のビジョンを考える」っていう内容ですか?
  • そうです。実際の業務が分からないなりにも、主体的に働くイメージを具体化して考えることで、「この会社で働きたい」という思いが高まり、そのまま入社を決める内定者もいるそうですよ。

内定者懇親会は「理念の体感」とのつながりを意識する

  • ということで、ここまで内定者懇親会について考えてきましたが、内定辞退防止につながる懇親会のことを理解できてきたでしょうか?
  • 単に「面白い」だけでなく、「理念を体感できること」や、「入社後のイメージを持ってもらうこと」が大切ということですね。
  • その通りです。「面白い」内定者懇親会を開催することが最終目標ではなく、内定者に入社の意思を固めてもらうこと、入社後の未来を期待させることを忘れてはいけません。
  • 変に凝った内容だと、入社後の社風や業務内容からずれた印象になってしまい、逆にミスマッチを起こしてしまうかもしれませんね。
  • そうですね。企業の身の丈に合った内定者懇親会を開催し、ギャップを感じさせずに魅力を発信することで、内定辞退防止につなげていけるかどうかが、採用担当者の腕の見せ所です。

次回は、中堅BtoB企業の内定者懇親会の企画を大公開します!

  • メンバー:千代木育美
    コミュニケーションプランナー
  • メンバー:野呂祐介
    ブランディングディレクター
  • メンバー:坂野宣子
    デザイナー
  • 編集部:山田卓也
    ライター